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歯周病|おおはし歯科クリニック|草加市 金明町にある歯科医院

歯周病

Periodontal disease

Periodontal disease

歯周病

歯周病

歯周ポケット内のプラーク(歯垢)が原因で歯の周囲の組織(歯肉、歯槽骨、歯根膜、歯のセメント質)に感染が起き、炎症を起こす疾患です。
歯周病が進行すると歯ぐきが腫れたり、歯周ポケットが深くなり、歯を支えている歯槽骨が吸収して歯がグラグラしたりします。基本的には歯周病は慢性疾患のため、自覚症状がなく徐々に進行します。骨が溶けても痛みを感じないため、異変を感じて来院した時には重度の歯周病まで進行しており、抜歯しないといけなくなっている状況も少なくありません。また、1度溶けてしまった歯槽骨は元の状態まで戻すことが困難なため、そうなる前に治療したり、予防をしていくことが重要になります。
体調不良や疲れにより免疫力が低下すると、急性症状が出て腫れや噛むと痛いといった症状が出やすくなります。しばらく時間が経ったり、抗生物質の服用で和らぎますが、治ったわけでなく慢性症状に戻っただけで更に歯周病が進行続いてしまいます。

現在、歯を抜くことになる原因第1位が、なんとむし歯ではなく歯周病なのです。
日本の成人の7~8割が歯周病にかかっているといわれており、年齢や性別を問わず多くの方がかかる可能性のある病気です。
歯周病は、大切な歯を奪ってしまうだけでなく、全身疾患とも深い関わりがあることがわかってきました。歯周病菌が血液を通じて全身をめぐり、さまざまなトラブルを引き起こすことがあるのです。
歯周病の方は、心疾患や動脈硬化、糖尿病や誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、認知症などの病気のリスクが高まってしまいます。歯周病を甘く見ず、早期発見・早期治療を行い、悪化しないように定期的メインテナンスを受けましょう。

〈歯周病により発症または悪化する可能性のある病気〉

  • 糖尿病(歯周病は糖尿病の合併症ともいわれ、相互に悪影響を及ぼします)
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 誤嚥性肺炎
  • 感染性心内膜炎
  • 骨粗鬆症
  • 認知症
  • 低体重児出産、早産  等

歯周病の原因

お口の中にはおよそ300~500種類の細菌が住んでいます。
これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これを歯垢(プラーク)と言い、粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。この歯垢(プラーク)1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中でも歯周病をひき起こす細菌が特異的に存在していることが解明されています。
歯周病とは、この歯垢(プラーク)の中の細菌によって歯肉が炎症を起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気のことで、結果的に歯を失う原因となります。歯垢(プラーク)は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。これはブラッシングだけでは取り除くことができません。この歯石の中や周りに更に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けます。

歯周病の症状

こんな症状はありませんか?

以下の症状にあてはまる方は、歯周病の可能性があります。
お早めにご相談ください。

  • 朝起きた時に、口の中がネバネバする
  • 歯を磨いた時に血が出る
  • 口臭が気になる
  • 歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい
  • 硬いものを噛むと痛む
  • 以前に比べて歯が長くなったような気がする
  • 歯がグラグラする
  • 歯が浮いているような気がする
  • 歯ぐきが赤く腫れたり、膿が出る

歯周病の進行

軽度歯周病

軽度

プラーク(歯垢)の中の細菌により歯ぐきに炎症が起き、歯と歯ぐきの間「歯周ポケット」が深くなります。痛みはまだありませんが、ブラッシング時に出血することがあります。

中等度歯周病

中等度

炎症が深まり、歯周病菌が顎の骨にまで達しています。歯周ポケットが深くなり、歯はグラグラしはじめます。

重度歯周病

重度

顎の骨が半分以上溶けています。
歯周ポケットがかなり深くなり、歯はグラグラに。歯ぐきからは膿が出て口臭も増します。ここまでくると、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。

歯周病の検査

歯周病の検査

歯周病の検査、歯周組織検査を行います。
歯の動揺度、歯周ポケット測定、歯垢の染色、歯肉の退縮量、歯肉からの出血等詳しく検査をします。レントゲン検査により歯を支えている歯槽骨の量を診査します。

  • ポケット測定1~3mmは正常値
  • 4mmは軽度の歯周病
  • 5~6mm 中等度の歯周病
  • 7mm以上 重度の歯周病

ポケットプローブという先端に目盛りがついた器具で、歯茎の周りの歯周ポケットの深さを測ります。歯周ポケットの深さによって、歯周病の進行度を計測していきます。歯周病でない歯肉はポケットプロープは1~2mm程度しか入りませんが、重症の患者様では10mmを超えるほど入っていくこともあります。また、この検査を行うと炎症が起こっている場所から出血がおきるため、出血の有無も測定しています。

歯周病の治療

ブラッシング

1.ブラッシング

歯周病の治療で最も重要なのが、原因となるプラーク(歯垢)を除去することです。うがいだけではプラーク中の菌が出す毒素を除去しきれないため、適したブラッシング法で機械的に清掃することが必要です。ブラッシングがうまくいかないと症状が改善しなかったり、1度よくなったところの歯周病が再発してしまう為、患者様による日頃のプラークコントロール(ホームケア)が治療の成功に影響を与えます。お口の歯並びや歯周病の状況により、適したブラッシング法を指導いたします。

歯石除去(スケーリング)

2.歯石除去(スケーリング)

毎日歯みがきをしていても、磨くのを忘れてしまったり、磨きにくいところに汚れが蓄積したまま時間が経つと、プラーク(歯垢)が硬くなり歯石へと変化します。
プラークは本来歯と同じ色なので見つけるのが困難です。ネバネバですが軟らかく歯みがきで取り除くことができます。取り除かないと、石灰化して硬くなっていき、歯石がつくられます。歯石にはプラークが付きやすく、新しく軟らかいプラークがざらざらした歯石の上に急速に形成され、これが炎症を引き起こし進行していきます。歯石になってしまうとブラッシングでは取り除けなくなってしまいます。歯石は表面がザラザラとしているので、より一層プラーク(歯垢)がたまりやすくなります。そのため、軽度のうちからスケーリングによる歯石の除去が必要なのです。歯の表面に付着した歯石を、超音波や専用の器具を使用して機械的に除去することをスケーリングと呼びます。歯の表面や歯周ポケット内の根っこの表面の歯石を除去します。

ルートプレーニング

3.ルートプレーニング

ルートプレーニングは、歯周ポケット内の細菌の毒素により、根っこの表面が感染した部分を専用の器具を使って除去し、表面を滑沢にする処置です。
それにより、炎症を起こしている歯周組織が治癒しやすい環境を整えます。
進行した歯周病で歯周ポケット深くにある歯石を取る場合や、過敏な歯の治療では、痛みが出ないように処置前に麻酔を行っています。

歯周外科治療

4.歯周外科治療

スケーリングやルートプレーニングといった治療では改善しない歯周病は、歯周外科治療が選択肢に入ります。メスで歯肉を切り開き、中が見える状態でプラークや歯石を取り除く手術です。
周囲の骨の無くなり方によっては、歯周組織再生療法により失った歯槽骨の再生が可能になるケースもあります。

メインテナンス

5.メインテナンス

治療が終わった後に継続して、良い状態を維持することをいいます。そのためには、歯科医師のチェックと歯科衛生士による専門的なお口の清掃(クリーニング)を定期的に行います。最低でも半年に1回は定期的にチェックを受けましょう。進行した歯周病の治療が終わった方は、1~3ヶ月のサイクルで来院し安定した歯茎の状態を管理していくことが大切です。